子どもの矯正はいつから始める?開始時期の目安と中学受験との両立ポイントを解説

▼目次

子どもの歯並びが気になり、「矯正はいつから始めればいいのだろう?」と悩む保護者の方は少なくありません。早く始めた方が良いと思われがちですが、実際には歯の成長や生活環境をふまえてタイミングを見極めることが大切です。乳歯が残っている時期に始めるのが必ずしも適切とは限らず、場合によっては定期的に観察することが必要となることもあります。今回は、子どもの矯正治療を始める時期の考え方や、受験など生活イベントと矯正の両立について注意すべき点を解説します。

1. 乳歯列期に矯正治療を始めるべき?

乳歯列期に矯正を始めるべきかは、多くの保護者が最初に抱く疑問です。早期治療が望ましいと考えられることもありますが、実際には注意すべき点がいくつかあります。

①判断の難しさ

乳歯だけの段階では将来の歯並びを予測しにくい時期です。永久歯の前歯や6歳臼歯が生え始めると、噛み合わせやスペースの状況が明確になります。そのため、乳歯列期での判断は難しいとされています。

②永久歯欠損のリスク

日本人では、約10人に1人の割合で永久歯が先天的に欠如しているといわれています。この時期に矯正を始めるとスペースが余り、再治療が必要になる可能性があります。

③治療期間の長期化

本格的な矯正は12歳前後から始めることが多いですが、乳歯期から始めると10年近くかかる場合もあり、通院の負担が大きくなります。

④定期観察が基本

乳歯列期は基本的に経過観察が中心です。ただし「受け口」や「舌の癖による前歯の突出」など一部のケースでは部分的な矯正が検討されます。

⑤歯科医師の診断の重要性

成長や口腔の状態には個人差があり、保護者だけで判断するのは困難です。早期治療を避けるためにも、定期的に歯医者で相談し、必要に応じて矯正専門医の診断を受けることが望まれます。
 
基本的に乳歯列期の矯正治療は、特別なケースを除き、適切な時期まで定期的に経過観察を行うことが望ましいとされています。
 

2. 中学受験を考える場合の矯正スケジュール

中学受験を予定している子どもの場合、学習のスケジュールとの両立を考慮した矯正計画が必要です。受験勉強と矯正治療はどちらも集中力を必要とするため、以下のような工夫をしながら進めることが大切です。

①小学校4〜5年生の時期

この時期は塾の授業時間も比較的少なく、家庭での学習が中心となることが多いため、簡易な矯正装置を使用して目的を限定した治療を進めやすい期間です。この時期にできる範囲の治療を進めておくと、受験期に治療の負担を軽減できる可能性があります。

②小学校6年生の時期

小学校6年生になると、夏期講習や模試、志望校選びなどが本格化します。このため、夏休み前までには一段落つけるような治療計画を立てることが望まれます。治療の途中で通院がストレスとなると、学習への集中が妨げられるおそれがあるため、早めの段階で治療の進行状況を確認することが重要です。

③「何もしない期間」を組み込む

受験直前の半年間は、装置の使用を一時停止するなど、矯正治療を行わない時期を設けることもあります。無理なく両立できるよう、工夫しながら進めるのがポイントです。

④本人の意欲も考慮する

受験を控える時期には、子どもの意識やモチベーションも治療の進み方に影響することがあります。歯科医師・保護者・子どもが一緒に相談しながら、無理のないスケジュールを立てることで、スムーズに矯正治療を進めやすくなります。
 
学業と矯正を両立させるためには、通院のタイミングや治療装置の種類にも柔軟な対応が求められます。中学受験を控えた時期には、勉強のスケジュールを優先しつつ、可能な範囲で治療を進められるよう配慮した計画が重要です。
 

3. 子供の矯正を始めるベストタイミング

矯正を開始する「ベストなタイミング」は、すべてのお子さんに共通するものではなく、成長のペースや歯の生え方によって異なります。以下のような視点から判断することが大切です。

①上の前歯の生え替わりが目安

一般的には、永久歯の上の前歯が生えそろってから約2年間が、矯正治療に適した時期とされています。この時期は顎の成長も活発で、矯正による効果が出やすい時期です。

②個人差に配慮した判断

歯の生え替わりには個人差があり、早い子は小学校入学前に、遅い子は小学校3年生頃になることもあります。一般的に男子は女子より成長がゆっくりな傾向があり、性別によっても最適な治療のタイミングは異なります。

③小学1〜2年生での相談をおすすめ

最適な時期を逃さないためにも、小学1〜2年生で一度矯正相談を受けておくことが推奨されます。この時期に相談しておけば、今すぐ治療が必要か、経過観察で様子を見るべきかを判断してもらえる可能性があります。また、本人の性格や生活環境も考慮して、無理のない方針を立てやすくなります。

④「治療開始」ではなく「相談開始」を意識する

矯正=すぐ治療という考え方ではなく、まずは相談から始めることが重要です。情報を得て準備が整えば、後悔の少ない選択につながります。

⑤成長に合わせた柔軟な計画が必要

治療を開始したあとも、成長に伴って顎や歯の状態が変化するため、計画は柔軟に対応する必要があります。治療中も定期的にチェックや調整を行うことで、無理なく進めやすくなります。
 
適切なタイミングを見極めるためには、定期的な観察と歯科医師による診断が欠かせません。ベストなスタートが切れるよう、早い段階から歯医者と連携をとることが重要です。
 

4. 横浜市青葉区の歯医者 荏田ファミリー歯科・矯正歯科の矯正治療

横浜市青葉区の歯医者 荏田ファミリー歯科・矯正歯科は、東急田園都市線「江田駅」東口徒歩7分の場所にある、青葉区・都筑区エリアに根ざした地域密着型の歯医者です。

①通いやすく、続けやすい診療体制・矯正をしながらの治療や予防も対応

荏田ファミリー歯科・矯正歯科は、東急田園都市線「江田駅」東口から徒歩7分。駐車場は8台分完備。青葉区・都筑区はもちろん、横浜市内や都内などにお住まいの方がお仕事や学校などで忙しい方でも通いやすいよう、土曜はもちろん、日曜も診療、オンラインでも矯正相談を受け付けております(夜間なども対応可能)。ベビーカーや車イスをご利用の方も安心して通院いただけるよう、院内はバリアフリー設計です。矯正しながらの治療や矯正治療中にできる限り虫歯にならないよう予防歯科的治療にも力を入れています。

②丁寧なカウンセリングと精密な診査

矯正治療は長期間にわたるため、不安や疑問をしっかり解消したうえで治療に臨んでいただけるよう、治療前のカウンセリングを重視しています。必要に応じてCTや口腔内スキャナーなどの機器を用いて、歯や顎の状態を詳細に確認し、治療内容・期間・費用について丁寧にご説明いたします。

③さまざまな矯正方法に対応

当院では、目立ちにくいマウスピース型矯正装置(インビザライン・エンジェルアライナー)をはじめ、ワイヤー矯正、部分矯正、小児矯正向けのプレオルソなど、複数の選択肢をご用意しています。患者さんのご希望やライフスタイルに応じて、適切な矯正プランをご提案いたします。

歯並びや噛み合わせのお悩みは年齢を問わずご相談いただけます。
まずは初回カウンセリングにて、お口の状態を確認し、治療の選択肢をご案内いたします。矯正治療に関する疑問や不安にも丁寧にお応えしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
 

まとめ

矯正治療の開始時期は、単に「早ければ良い」というわけではありません。乳歯の状態や永久歯への生え替わり、さらにはライフイベントも考慮して判断することが大切です。中学受験との両立を考える場合も、事前に治療スケジュールを調整しておくと無理なく進めやすくなります。子どもに合ったタイミングを見極めるには、早めに歯医者へ相談し、成長や環境に合わせて柔軟に対応していくことがポイントです。
 
子どもの矯正にお悩みの方は、横浜市青葉区の歯医者、荏田ファミリー歯科・矯正歯科までお問い合わせください。
 

監修:荏田ファミリー歯科・矯正歯科 院長 八幡 誠
経歴:

鹿児島大学卒業
新潟大学大学院にて歯学博士(歯科矯正学)取得

取得資格:

インビザライン プラチナエリート ドクター
※インビザラインでの症例数が年間101~150症例のドクターにのみ与えられる認定です。

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